立川笑二 独占インタビュー(1)

これまでの「くがらく」は初めてお呼びする落語家さんばかりでした。今回(第17回)、はじめて二度目の御出演となる笑二さんです。

 

前回、お話を伺ったのは2016年の8~9月頃でした。26歳の笑二さんでした。それから約2年経ちました。変わったこと、変わっていないこと含め、今回もあれこれお聞きしてきました。

 

なお、2016年当時のインタビュー記事「第9回くがらく 立川笑二インタビュー」はこちらです。2年前の笑二さんと今の笑二さん。あえて、2年前と同じ場所でインタビューを試みました。写真を見比べてみてください。内容を読み比べてみてください。それではスタートです。

 

2年前と変わらない稽古量。驚異の1日10時間。

― 笑二さんと言えば、まずは稽古時間です。2年前は「1日に10時間は(公園などで)稽古してます」でした。2年経った今、そのあたりはどう変化しましたか?

 

同じようにやっています。稽古は10時間くらい、やっています。

 

― おお!そこは変わりナシですね。相変わらず凄い稽古量です。持ちネタの数は、どう変わりましたか?2年前は「約90です。よくやるのは40くらい」でした。

 

100ちょっとに増えました。

 

― ネタ帳の数は、どう変わりましたか?当時は「大学ノートが60冊、ルーズリーフ20冊。合計およそ80冊」でした。

 

今ではルーズリーフがどんどん増えています。

 

― 当時はちょうど「『景清』を覚えているところ」でした。いま覚えているネタはありますか?

 

「風呂敷(※)」です。こしら師匠(※)に教わったネタです。

 

― こしら師匠のネタですか。となると、相当独創的な「風呂敷」なのでは?

 

いや、そんなことはないですね。こしら師匠のファンの方からすると大人しい(笑)古典落語です。ただ、これが面白い。それで覚えたくなり、お願いして稽古をつけてもらいました。

 

※ 風呂敷:ふろしき。亭主の留守に女房が若い男を家に引き入れた。が、旦那が急に帰宅。困った女房は近所に住む兄貴格の鳶頭に助けを求めるが…。

 

※ 立川こしら:立川志らく門下総領弟子。真打。「異端児」の名をほしいままに、落語界・ビジネス業界を縦横無尽に泳ぐ異能の人。

 

※ こしら師匠の「風呂敷」:某会で聞くことができました。これが大変面白かったのです。“こしら師匠にしては大人しい”噺なのかもしれませんが、 “こしら師匠らしい大人っぽい”風呂敷でもありました。そこに笑二さんのアレンジとエッセンスが加わり、相当におもしろい、笑いの沢山ある「風呂敷」に仕上がっていました。必聴です。

 

「お客様のことを、より一層考えて(落語を)演るようになりました」

― ご自身の落語観、落語に対する考えで、2年間で変わったこと・変えずに続けていることを、それぞれ教えてください。

 

どうですかねー。う~ん…。お客様のことを、もっと考えるようになったってことですかね。

 

例えば2年前ですと、まだ「もう半分(※)」(怪談噺)とかやってなかったと思います。やりはじめたの去年くらいからですから。自分でも出来がいいと思ってやってますし、自分で言うのもなんですが、お客様からの評判も高い。「鼠穴(※)」(人情噺)も好きで、冬になるとちょいちょいやってます。

 

前は、この手の噺も自分がやりたいときにやっていました。その落語会に向けてネタを覚えて準備して持って行って、高座にかける。そんなことが多かったんです。

 

悪く言うと、以前は「自分のやりたいネタをやる」ってことが多かった。でも最近はお客様の雰囲気を読んでネタを選んでやるようになりました。準備して持って行ったネタでも、ちょっと合わないかなと感じたら、躊躇なく止めるようにしています。

 

※ もう半分:ある居酒屋の常連の親父。実に変わった飲み方をする。一合の酒を一度に頼まず、はじめに半分の5勺を飲みきってから、「もう半分…」と残りの5勺を頼むのだ。背筋がぞくぞくっとする、かなりおっかない怪談噺。

 

※ 鼠穴:ねずみあな。亡くなった父の田畑。それを元手に兄は江戸へ出て大成功。大店を持つまでに。一方、弟は遊びで全てを使い果たし、兄を頼って江戸に来る。すると…。

 

― 2年間の間に新作は「仲順大主(ちゅんじゅんうふしゅ※)」 「ずっと見てた(※)」以外に、増えましたか。

 

増えていません。オファーがないと創らないですね。自分から積極的には創りにいかないです。この2作も「新作を創ってやってください」というオファーあってのことでしたから。

 

※ 仲順大主:ちゅんじゅんうふしゅ。実在の人物(沖縄の昔話)をベースにした創作落語。仲順大主は13世紀頃の琉球の豪族・学者。沖縄出身の笑二さんならではの代表的新作。

 

※ ずっと見てた:シブラクでネタおろしした当時は「耳たぶいらない」というタイトル。その後、ファンからタイトルを募集し、「ずっと見てた」に決定。酔って昨夜の記憶がない佐藤先輩の行動が次々と明らかになっていくのだが…。幻の名作。もっと高座にかけてほしい。

 


チラシ掲載の文章は、インタビュー記録からの抜粋です。全文は、ここでしか読めません。ぜひ、読んで感じて知ってください。笑二さんの素顔、そして本音。

 

 

立川笑二 独占インタビュー(2)

立川笑二 独占インタビュー(3)

立川笑二 独占インタビュー(4)

立川笑二 独占インタビュー(5)

プレゼントあり!「くがらクイズ」 笑二篇

 

※ なお、2016年当時「第9回くがらく 立川笑二インタビュー」ページはこちらです。2年前の笑二さんと今の笑二さん。読み比べてみてください。