立川笑二 独占インタビュー(5)

「自分でも確実に変化・成長していると思います。期待してください。」

 

― それはそうと先日の一門会。大喜利での優勝!おめでとうございます。

 

ところが一門会での大喜利、億劫でした。単純に競技として苦手です。

 

― マクラもくすぐりも面白いのにすごく不思議ですね。

 

吉笑兄さんにも言われました。「なんで落語のくすぐりは面白いのに、大喜利解けないの?」って。頭の働く部分が違うのかもしれません。「盛り上がったので、またやりたい」と師匠はおっしゃっていました。

 

― (師匠からアドバイスはよくいただくという話とは)逆に、成長して師匠に「言われなくなったこと」というのはありますか?

 

あります。前は「滑稽噺だけじゃなく、人情噺も覚えて行った方がいいよ」とアドバイスをいただいていました。その後、(アドバイスに従い)やっていることを師匠は知っているので、それは言われなくなりましたね。

 

― ご自身、談笑師匠との関係で、なにか変化・成長はありますか?

 

特にないですが、師匠と二人きりで呑みに行っても、普通に普通の話をすることができるようになりました。昔ほど緊張もせず、なんてことのない普通の話を普通にできるようになりました。

 

― 笑二さんは前座から二つ目に上がるのが以上に速かった(わずか3年)でしたけど、その分、真打に上がるのも早くなる、みたいなことはないのですか?

 

ないですね。8年目、まだ真打の声はありません。まだまだです。吉笑兄さんも1年半であがりましたけど、13~15年くらい二つ目をやってから真打ということになるんだろうと思います。

 

― 今現在やってみたいことは?

 

まず、速い自転車に乗ってみたいです。ロードバイクとか。乗ったことがないので。あとはラジオをやりたいです。ある人に「笑二さんはテレビよりもラジオかもね」と言われました。元々がラジオリスナーでしたし。

 

― ぜひロードバイクを買って、久が原まで来て下さい!

 

高円寺から久が原まで何キロあるんでしょう・・・。

 

― 東京都大田区は都内最大の温泉地で、あちこちから「黒湯」といわれる源泉が湧いているんです。自転車で来て温泉(黒湯)に浸かって、のんびりしてください。

 

へー。そうなんですか。

 

― 最後に、これを読んでいるお客さんに一言お願いします。

 

あれから2年経ちました。2年経って、できるネタも増えました。自分でも確実に変化・成長はしていると思います。期待してください。初めての方には、後悔させない高座を務めます。ぜひ聞きに来てください。

 


「落語一辺倒の人間」が生み出す人間味たっぷりの高座。滑稽噺だけではなく、怪談噺も人情噺も。

 

― あとがき ―

 

独演会が中断していたことからもわかる面倒くさがりな笑二さん。しかし落語に対しては「面倒くさい」と思ったことがないそうです。だからこその、相変わらずの「10時間稽古」。

 

いま凝っていることは?「何もないです。映画に行くこと位。それ以外は全て落語(仕事と稽古)です」と笑二さん。

 

趣味がない。休みの日は稽古。落語は勿論ですけど、稽古自体もお好きなんでしょう。「(稽古の)途中でギャグを思いついたりして、一人で公園でニヤニヤしたりしてます」とのことでした。

 

笑二さんを語る時、個人的にはいつも桃月庵白酒(※)師匠を思い出してしまいます。最近の笑二さんは恰幅も良くなってきたので、なおさら思い出してしまいます。

 

お二人とも見た目だけではなく、中身(人柄)も丸い。また、古典が上手いだけではなく、“古典落語のアレンジ力”たるや相当なものです(江戸の話を今の人が聞いても大笑いできる噺に仕上げる技とセンス)。滑稽噺から人情噺、怪談噺へと芸域が広がり、笑二さんの丸みは平面の丸みから、立体的な丸み(球体)に代わってきたような気がします。

 

白酒師匠ほど毒舌ではありませんが、上手く言えない「何か」、何といいますか「一筋縄ではいかない感/そうは問屋が卸さないよ感」を感じます。ちょっとだけひねくれていて(もちろん良い意味で)、キラキラした瞳と笑顔だけではなく、皮肉と言うか陰(かげ)と言うか含みというか。

 

表情には出さないけれども、表も裏も。酸いも甘いも、笑顔も涙も知っている人が「爆笑を誘う落語を楽しくやっている」という。それが溜まらなく素敵だと思っています。笑二さんの独特な一面、個性。

 

2年経ってお会いしても笑二さん、変わらずますます楽しみな落語家さんでした。くがらくではどのネタを出してくるのでしょうか。ワクワクします。

 

桃月庵白酒:とうげつあんはくしゅ。チケット入手困難系の代表的大人気噺家の一人。愛嬌のあるルックスと、それと対をなす毒気を含んだ卓越した話術が人々を虜に。

 

(インタビュー&撮影:2018年11月吉日)

取材・構成・文:三浦琢揚(株式会社ミウラ・リ・デザイン


チラシ掲載の文章は、インタビュー記録からの抜粋です。全文は、ここでしか読めません。ぜひ、読んで感じて知ってください。笑二さんの素顔、そして本音。

 

立川笑二 独占インタビュー(1)

立川笑二 独占インタビュー(2)

立川笑二 独占インタビュー(3)

立川笑二 独占インタビュー(4)

 

プレゼントあり!「くがらクイズ」 笑二篇

 

※ なお、2016年当時「第9回くがらく 立川笑二インタビュー」ページはこちらです。2年前の笑二さんと今の笑二さん。読み比べてみてください。